飛ばないと言われる理由 その1「空気密度」
ボールは空気の抵抗を受けながら飛んでいきます。それだけに、気温の違いによって空気の密度が変化すると、ボールの伸びに影響します。
「乾燥空気密度の温度特性」によると、気温0度の空気は、30度の空気と比べて、密度が約10%も上がるようです。密度が上がる分、当然ながら飛んでいるボールにかかる抵抗も強くなりますから、結果として飛距離が伸びづらくなるわけですね。
気温が低くなると空気は収縮するので密度が濃くなります。密度が濃くなるというのは、例えば小さな空間に空気がたくさん集まるということだと考えると判りやすいかもしれません。空気の密度が濃くなると空気抵抗も強く(大きく)なります。そして、重い空気となります。ですから、結果的に夏よりも冬はゴルフボールが若干飛ばなくなるということになります。
飛ばないと言われる理由 その2「厚着」
冬のゴルフで飛距離が出ない理由は、寒さに耐えきれずに防寒対策で厚着していることも要因の一つ。厚着になることで身体が動かしづらくなるため、自分ではいつもと同じ動きをしているつもりでもうまく動けていないということが考えられます。
ちなみに所説、上着を1枚多くきることによって5ヤード落ちるのと話しもあるくらいです。夏場よりもどうしても多くなってしまうウェアの枚数。防寒対策をしてできるだけ可動域を残すような対策にも気をくばりましょう。
冬は寒いです、防寒具を着すぎて動き難いということにならないようにしなければなりません。また、ラウンド前はしっかりと準備運動をして、身体に血流を巡らせて、体温を上げておくということも大切ですよ。
飛ばないと言われる理由 その3「ボール」
冬ゴルフは地域によって、0度近くまで下がるゴルフ場も多くあります。日によっては氷点下となる時も。その冬の低い気温が、ボール性能を低下させる可能性があります。ゴルフボールには、表面のカバーに採用される「ウレタン」や内部のコアとなる部分に使われる「合成ゴム」といった素材が使われていますが、いずれも温度の影響を受けやすくなっています。
一般的にこれらの素材は温度が下がるほど硬化し、弾力が失われます。つまり、本来ボールに備わっているはずの反発力が、低い気温によって低下してしまうのです。また、カバー層のウレタンは硬くなると、フェース上で滑ってしまい、すっぽ抜けるような飛ばない球質になりやすいことも飛距離低下の原因になります。
もちろん低温では距離が若干落ちるのは間違いありませんが、しかし、夏場との差は5ヤードほど。この差を大きいとみるか小さいとみるかはゴルファーの主観とレベルによって違ってくるはずです。
多層構造のツアーボールの場合、カバーとコアの性質によって温度による飛びが変わりましし、カバーが軟らかいボールは低温だと打感に硬さを感じるものの、飛距離の低下せず、カバー硬めで内部が柔らかめの素材でできたボールは、打感は変わらないものの、飛距離は落ちるということも。
スピン系のボールに比べてディスタンス系では、それほど飛距離の差は出にくいようなので、ディスタンス系を使用している方はボールはさほど気にしなくていいのかもしれません。
寒いと打ち出し角が減るのはすべてのボールに共通していますので、ティーを高めにするなどして打ち出しが低くならないようにするのが冬のゴルフのコツといえるでしょう。
飛ばないと言われる理由 その4「身体の萎縮」
飛距離には気温、気圧、湿度、風などの影響が考えられます。ですが、冬の場合はやはり寒いから身体が萎縮してしまって硬くなっていることが大きな原因のような気がします。気温や気圧の関係で飛距離が落ちるとは思いますが、やはり自分の身体の問題のような気がしますね。また、寒いと身体が硬くなるとか言いますが、その理由を追求してみました。
産熱エネルギー
人間の身体は不思議な能力があり、身体内部で熱をつくるという機能があります。それが産熱です。産熱とは文字通り熱を産むということです。身体の中で熱をつくることを意味しています。基礎代謝、運動代謝、筋肉の収縮などによって熱が作られます。身体のなかで熱をつくることで、体温を維持しているということです。
産熱にはいくつかの種類があるようです。
基礎代謝
人間が生活するうえで基本となる動作である、呼吸、動作、筋肉の緊張などから熱が発生します。
筋収縮
筋肉を動かすことで熱を発生することです。運動をしたり、筋トレとかはこの部類に入るようです。
食事誘発性産熱
食事を摂ることで熱を発生させます。消化するために消化器官が活発になります。そして、栄養を分解し、その一部が熱として消費され代謝量を増やします。食事をすると汗をかくというのは、これが理由のようです。
その他
非ふるえ産熱、ホルモンの作用があります。
特に筋収縮から発生する熱はとても多いと言われています。身体を動かすと温まる理由が判ってきますし、運動をして熱を発生させることの大切さを感じますね。
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結果、冬は飛距離が多少落ちるが・・・ギアでカバー
あげた理由の他にもあるとは思いますが、上記の理由が飛距離を低下させることの要因とされています。
しかし、飛距離が落ちるからといっても極端に100ヤードも飛ばなくなる訳ではありません。5ヤード~10ヤード、すごく落ちたとしても20ヤード。クラブを一つ二つ上げて打てば対処できる範囲ではないでしょうか。
さらにストレッチや防寒対策をすることによって飛距離の差を縮めることも可能です。対策を講じるギアも多く発売されていますし、風に負けないボールを打てるように練習することもゴルフの醍醐味の一つです。
寒い冬ですが、次のトップシーズンにむけての鍛錬だと思って冬ゴルフを楽しみましょう。その先にはさらに楽しく上達した自分に出会えるかもとしれません。
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